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ついに日本でもApple WatchのECGアプリ提供が発表され、対応したiOS 14.4とwatchOS 7.3の正式リリースが待たれている1月の第4週。今後サブスクリプション制フィットネスサービス「Fitness+」が国内向けに提供されるのかも興味深いところです。
次期MacBook ProはSDカードスロット復活?からiPhone 13(仮)はノッチ縮小?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。
AFP/Getty Images
今年のフラッグシップiPhone 13(仮)はiPhone 12シリーズと同じく画面サイズが4種類(サイズも同じ)、デザインに大きな変更はないため製品名はiPhone 12s(仮)との声もあるなか、それでも見逃せない改善はあるとの噂話が伝えられました。
いずれも発信源は、台湾サプライチェーン情報に詳しい業界誌DigiTimes。まず全モデルともセンサーシフト式手ぶれ補正技術を搭載し、iPhone 12シリーズでは最上位のPro Maxに限られていたプレミアム機能が買いやすいエントリーモデルでも使えるとの予想です。
手ぶれ補正技術には何種類かあるうち、現在の主流はレンズを動かすレンズシフト式とセンサーが側を動かすセンサーシフト式の2つ。どちらも「撮影開始時に撮影素子に届いた光の位置と、撮影の終了時に撮影素子に届いた光の位置がズレる」という現象をなくすことが目的ですが、前者はレンズ側を、後者はセンサー側を動かしてズレを補正するというもの。
そしてセンサーシフト式のほうが高精度な補正ができる反面で制御が難しく、高級な一眼カメラなどに採用が限られているのが現状です。それがiPhone 13シリーズでは5.4インチのminiサイズでも使えるというわけですが、すでに高密度に部品を積めこんでいる筐体にどうやって機構を収納するのか興味深いところです。
第2に、画面上部にある切り欠きのノッチが小さくなるとのこと。ノッチ部分には顔認証のFace ID関連パーツが配置されていますが、そのうちドットプロジェクタとレシーバーが1つにまとめられて幅が小さくなる可能性があるとのことです。
昨年のiPhone 12シリーズでもノッチ縮小の噂は何度も飛びかいましたが、今に至るまで実現していません。そこで合わせて予想された「ProモデルにはLiDARスキャナ搭載」や「iOS 14ではウィジェット実現」などは当たっており、アップル社内でノッチ縮小が早くから検討されていた可能性は高そうです。
Apple
手のひらサイズ愛好者には好評なiPhone 12 miniですが、今後200万台減産され、その分を売上げ好調なiPhone 12 Proに回されるとの大手金融機関アナリスト分析です。
iPhone 12シリーズは全体的に売れに売れており、例年より発売が遅れたにもかかわらずiPhone 11シリーズよりも波に乗っているとの観測もありました。iPhone 12やProモデル2機種がおよそ同じ比率(約20%)売れているなかで、iPhone 12 miniはiPhone総販売台数の約6%に留まっているとの推測も伝えられています。
昨年4月に先行して発売されたiPhone SE(第2世代)はAndroidからの乗り換えが多い反面でiPhone 12との共食いとなる可能性は低いとの市場調査会社レポートもありました。が、最も低価格かつiPhone SEと画面サイズが近く、何より新型コロナ禍のもと「Face IDよりもマスクしながらロック解除できるTouch ID人気」という風向きのなか、iPhone 12 miniはその限りではなかったのかもしれません。
iOS 14では生き延びた初代iPhone SEやiPhone 6s/6s Plusが、次期iOS 15(仮)ではサポートが打ち切られるとの噂話です。
今回のウワサの出処は、フランスの情報サイトiPhoneSoft。iOS 14のサポート機種を的中させた実績ある同サイトは、「再びアップルの開発者から情報を集めた」と述べています。
なぜサポート終了かといえば、ストリーミングやビデオゲーム、一般的なインターフェースの動作を保証するためには最低限A10チップが必須とされるため。さらにはAR機能の実装も進んでおり、チップの世代交代を加速していると説明されています。
ほかiPadOS 15(仮)ではiPad mini 4やiPad Air 2、iPad(第5世代)もサポートから外されるとのこと。これらは全てA9チップ以前(A8、A8X、A9)を搭載したデバイスであり、現行の最新SoCであるA14 Bionicから数世代は遡る大ベテランばかり。いずれも4年以上もOSアップデートの恩恵が受けられたともなれば、十二分に減価償却はできているといえそうです。
Apple
アップルが早ければ2022年にも、初のVRヘッドセット製品を発売するかもしれないとのBloomberg報道です。同社がメガネ型のARデバイスと並行してARヘッドセットも開発しており、後者が先に発売されると社内プレゼンがあったとのウワサは以前も報じられていました。
今回の報道ではヘッドセットのAR機能は限定的であり(外部カメラを搭載)、ほぼVR向けデバイスになる見通し。ゲームやビデオ鑑賞、コミュニケーションなどの包括的な3Dデジタル環境、つまり仮想空間に没入しながら現実さながらに娯楽を享受できるとされています。
FacebookのOculusやソニーのPS VRの対抗馬になるとされつつ、完成形は単体で動くスタンドアローン型になるとのこと。既存のVR製品よりもはるかに高解像度のディスプレイとともにMac搭載のM1を上回るプロセッサや冷却用のファンも含まれ、初期のテストでは首の負担が懸念されるほど重量級デバイスになったと伝えられています。
そこでVRヘッドセットに付きまとう「メガネを掛けている人のための余分なスペース」を削ってサイズを縮小するため、カスタム処方レンズを直接挿入できる仕様にしたとのこと。つまり眼科医に処方してもらう必要があるので各国の規制をクリアしなければならず、幅広く販売する上でのハードルになりそうな模様です。
そうした豪華仕様を盛り込んだこともあり、本製品は既存のVRヘッドセットよりもはるかに高価な「VR製品界のMac Pro」的な位置づけになるとのこと。Bloombergはアップル直営店で1日に1台、年間売上は18万台程度と予想していますが、これはMac Proなどと同等であり、かなりニッチな高級品となる見込みです。ちなみにPS VR(2016年10月発売)は2020年1月時点で累計実売台数500万台を達成と発表していました。
近年のアップル製品はiPhoneやiPad、サイフに優しいM1 Macなどマス市場向けが目立っていますが、かつてはMac Proの基本価格を超えるコンピュータ「Lisa」を送り出したこともありました。さらに新製品としても軽量化よりも性能を優先したオーバーイヤーヘッドホンAirPods Maxもあり、「高価格と尖った性能」を追求するアップルの一面が復活しつつあるかもしれません。
どちらもBloombergの名物記者Mark Gurman氏による、次期MacBookシリーズの噂話。もちろんAppleシリコン搭載モデルとの予想です。
まず次期MacBook AirはM1チップの次世代バージョンと「磁力で接続され、ケーブルを引っ張れば抜ける有線ケーブル」の方のMagSafe充電技術が復活するとのこと。また画面周りのベゼルを狭くすることで小型かつ軽量化を検討していると述べられています。
さらには画面を15インチに大型化したモデルも検討中ながらも「次の世代向けの作業はまだ進めていない」とのこと。そもそも画面13インチのまま小型・軽量モデルも早くて2021年後半~2002年発売とされており、両方ともしばらく先のこと。その一方で現行M1モデルはエントリーレベルで残留と述べられ、今買っても型落ちになる心配は1年ほどなさそうです。
かたや次期MacBook Proはそれよりも早く発売の見通し。ついにTouch Bar廃止で物理ファンクションキー復活のウワサに続き、今度はSDカードスロットまで戻ってくると伝えられています。
昨年末に登場したM1 Macは3機種ともThunderbolt 3ポートが2つしかなく、外部機器との命綱であるBluetoothの接続トラブルが一部で報告されていました。プロ用途やデスクトップ用途のニーズが多いMacBook Proでは外部ポートを増やす要望が聞こえてきましたが、中でも「デジタルカメラからメモリカードを直接挿入したい」との声が強かった模様です。
もしも今回のウワサが正しければ、バタフライキーボードやTouch Bar導入、MagSafeやSDカードスロット廃止といった2016年以降の方針がすべて巻き戻されることになります。現行のM1 Macはデザインが既存モデルと同じで、それゆえM1の高パフォーマンスや省電力性能が際立つことになりましたが、今後は「Appleシリコン搭載Macは新デザイン」となって店頭でもインテルチップ版と区別が付きやすくなるのかもしれません。