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企業が生活に直接的に作用する多接点時代のつながり方〜【メディアイノベーションフォーラム2019】キーノート(前編) / Screens

企業が生活に直接的に作用する多接点時代のつながり方〜【メディアイノベーションフォーラム2019】キーノート(前編) / Screens

■コンテンツを通じて願望を高め、商品で「実現を後押し」 続いて話題は「Content」へ。企業がコンテンツを通じて生活者の生活へ直接作用する事例が紹介された。 山本氏:大手スーパーマーケットと動画レシピメディアがコラボレーションする「食べられるレシピ」コンテンツは、料理コンテンツを見て材料を買いたくなったら、連動したアプリ経由で表示されたレシピの材料を購入できる。動画コンテンツによって生活者は高まった欲求をすぐに実現でき、企業は生活者の食生活に直接作用する関係といえる。 山本氏は続けて、米国でミレニアル世代に大人気のコスメブランドの事例について紹介。 山本氏:「外見だけではなく、内面をどう美しくすればよいか」というストーリーを取り扱った自社のブログメディアやSNSを通じて継続的に発信し続けることで顧客の美的願望を高め続け、あわせて実現手段としてコスメの販売まで手掛けている。ニューヨークにある実店舗ではコスメが試し放題で、騒がしいぐらいの賑わい。店内ではファンから採用されたスタッフと会話を楽しむこともでき、ブランドの聖地となっている。 加藤氏:リアル店舗では、とにかく来店者たちのおしゃべりが止まらない様子だった。顧客と店舗スタッフが一体となった盛り上がりが生まれていた。 続いて紹介されたのは、フィットネスサービスの「Peloton」。同サービスでは、自宅やジムのトレーニングマシンに備え付けられたデバイスに向けてフィットネス動画をライブ配信している。画面には他のユーザーのリアルタイムな運動量も表示され、競争意識をあおられることで利用者の「運動欲」が刺激され、より運動したくなる仕掛けになっている。 山本氏:ライブ動画を配信するスタジオにはリアルな店舗が併設され、エアロバイクなどの運動器具や、過去に配信された動画アーカイブを自由に楽しむことができる。配信スタジオは利用者にとって聖地となっており、出演トレーナーと記念撮影をする人が絶えない。生活者の「運動したい、健康になりたい」という願望を後押しし続け、生活者の健康生活に直接作用し続ける関係を作ることで強いエンゲージメントを築いている。 加藤氏:ライブ配信スタジオを併設した「Peloton」のリアル店舗は、いわばテレビ局の観覧スタジオ。いつも配信画面越しに見ている憧れのトレーナーに会える、という体験が興奮状態を作り出している。 加藤氏は事例を振り返り、多接点時代における「コンテンツを通じた生活への作用」について、次のようにまとめた。 加藤氏:ここで挙げた事例では、コンテンツを通じて人がもともと持っている「こんな生活がしたい」という願望を高め、その達成までを後押ししている。ダイレクトなコンテンツでは「見ること」と「(購入など、生活者が実際に)できること」までが地続きになっている。「メディアでも広告でもない場所」として、企業活動の根幹にコンテンツが据えられている点が興味深い。 後編では「Community」を軸に、生活に直接作用するコミュニティの事例を紹介。「コミュニティを通じて人々の生活や社会を直接良くしていく」という、企業と生活者の新たなつながりの形について取り上げる。 -- to www.screens-lab.jp

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